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劣後債

 

劣後債(れつごさい)とは、名前の通り債権者(投資家)に対する債務の弁済順位が低い債券のことを指します。投資家はその発行体の破綻時には高いリスクを負いますが、その分一般債券と比較して高い金利(クーポン)を得ることができるようになっています。発行体にもよりますが、ややリスクの高い社債となります。

 

劣後債について

劣後債とは、通常の社債と比べて債務の弁済順位が低い変わりに高い金利を支払うことを約束した債券です。比較的償還までの年数が長いことが多く、劣後債を発行する企業から見ると資本コストの低い自己資本に近い性質を持っています。

投資家サイドから見ると、発行企業が破綻した場合は債権の弁済順位が低いため、万が一の際には、投資した金額がほぼ返ってくる見込みはありません
その分通常の債券よりも高い金利(クーポン)収入を得ることができるというメリットがあります。

債券としての劣後債がもつ特徴として、企業が破綻した際のリスク度合いが大きいことから、発行企業の信用格付等の変動により債券価格に対する影響も一般の社債と比較して大きくなるという特徴があります。

多くの場合は、リスクに対する許容度の高い機関投資家か富裕層向けの投資商品とされてきましたが、近年では一般個人でも購入することができるものもあります。

また、「銀行」が発行する社債の多くは劣後債になっています。
この理由は劣後債は、銀行の資本計算をする際に一部を資本金として組み込んで計算できるというメリットがあるためです。銀行は自己資本規制が厳しいため、こういう形で劣後債で資金調達をするのが一般的となります。

 

既発の劣後債を購入する場合の注意点

劣後債への投資を検討している場合、既に発行された既発の劣後債であることも多いです。中には利息が極めて高いのですが、債券価格がかなり高騰しているものもあります。( 例えば、債券価格が130円(額面100円)でクーポン10円など。)こうした劣後債の場合、リターンはかなり高いのですが、注意点もあります。

こうした劣後債には、早期買取条項が付与されていることがあります。早期買取条項とは、債券の発行体が、一定の条件の下で既に発行されている債券を満期前に償還することができるという条項です。仮に、この条項が発動した場合、債券価格130円の劣後債は、100円で償還されますので、この債券に途中から投資した投資家は、大きな損失を受けることになってしまいます。

このように、劣後債には様々な特殊な条件や条項が付帯していることも多いので投資する際には、条件等をしっかりと確認するようにしましょう。

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